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2026.01.02 統合を選んだ企業、停滞を選び続ける自治

  • 執筆者の写真: 道家やすなり
    道家やすなり
  • 1月2日
  • 読了時間: 2分

更新日:1月3日

統合を選んだ企業、停滞を選び続ける自治


日野自動車と三菱ふそうが、持ち株会社「アーチオン」のもとで統合に踏み切ったというニュースは、自動車産業に身を置かない者にとっても十分に衝撃的だった。それは単なる企業再編ではない。「単独ではもう生き残れない」という現実を直視した決断だった。


ひるがえって政治、とりわけ自治行政の世界はどうだろうか。平成の大合併から二十年近くが経つ。当時「合併すれば効率化できる」「広域で行政サービスを維持できる」と語られた理想は、今どこまで実現しているだろうか。人口減少はどんどん加速し、財政は硬直化し、職員確保すら困難な自治体が増え続けている。にもかかわらず、道州制をはじめとする広域統治の議論はほぼ棚上げされたままである。


◎単独経営の限界を認めた企業

■ 単独自治に固執する行政

アーチオンの誕生が示したのはこうした認識である。技術も人材もあっても、規模と統合なしには、次の時代に対応できない。脱炭素、電動化、国際規制。これらは日野や三菱ふそうにとって「努力」では解決できない課題だった。だから彼らはプライドや過去の看板よりも生存を優先した。一方自治行政はどうか。


・市町村単位でのフルセット行政

・県境を越えない制度設計

・国・県・市町村の三層構造


これらが限界に達していることは誰の目にも明らかだ。それでも「制度を変える議論」だけがなぜか避けられ続けている。


◎なぜ進まないのか

■ 問題は“制度”より“覚悟”

企業と政治の決定的な違いはここにある。企業は失敗すれば退場する。自治体は非効率でも存続できてしまう。だからこそ、危機が可視化されても構造改革に踏み込まない。確かに、道州制は決して万能ではない。しかし、議論すらしないまま「現行制度の延命」だけを続ける姿勢は将来世代に対してあまりに無責任だ。


◎アーチオンが突きつけた問い

アーチオン体制は、こう問いかけている。「統合しなければ守れないものがあるとき、あなたは何を守り、何を手放すのか」企業は答えを出した。しかし、政治はまだ問いから目を背けている。自治体の数、行政単位、権限配分。いずれも「触れてはいけない聖域」ではないはず。統合は敗北ではない。現実を直視した者だけが選べる次の一手である。アーチオンの決断を、単なる企業ニュースとして読み流すのか。それとも、停滞する自治行政への警鐘として受け止めるのか。その分かれ目に、今の日本政治は立っているのではないか。



 
 
 

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