2026.08.14 靖国参拝から逃げれば
- 8月14日
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更新日:3 日前
靖国参拝から逃げれば、保守の心も離れていく。
毎年8月になると、決まって話題になるのが「総理大臣は靖国神社を参拝するのか」という問題だ。私は、この問題を単純な「中国や韓国に強く出るか、弱く出るか」という話だけで考えるべきではないと思う。もっと大切なのは、日本の総理が「自国の戦没者に対してどう向き合うのか。そして、その姿を日本国民がどう見るのか」という問題である。靖国神社には、戦争で亡くなった多くの人々が祀られている。
もちろん靖国神社をめぐっては、A級戦犯の合祀や政教分離など様々な議論がある。また、総理が参拝すれば中国や韓国が反発し、外交関係に影響することも事実だ。実際、小泉純一郎総理の靖国参拝をめぐっては、当時の外務省自身が日中・日韓関係の悪化を避けるための対応を検討していた。だから、総理が外交への影響を考えること自体は当然である。
しかし、ここで一つ疑問が生まれる。
「外国が反対すれば、総理は参拝しないのか」
もし総理自身が「戦没者に哀悼の誠を捧げるため、靖国神社に参拝することには意味がある」と考えているのであれば、外国から批判されたからといって参拝しないという姿勢は、国内の有権者からどう見えるだろうか。特に保守層から見れば「結局、外国から言われれば引くのか」という不信につながりかねない。
ここが、私は非常に重要だと思う。外交では妥協も必要だ。しかし、何でも妥協すればよいわけではない。「ここまでは譲れる。しかし、ここから先は日本自身が決める」という線を持つことも外交だからだ。小泉総理は、批判を受けながらも参拝した。
小泉純一郎総理は、在任中6回、靖国神社を参拝した。中国や韓国から厳しい批判を受けながらも、小泉氏は「戦争を美化するためではなく、戦没者への哀悼と、二度と戦争を起こさないという思いから参拝する」という立場を説明し続けた。
そして2006年には8月15日に参拝した。当時の麻生外相も、中国・韓国の反発に対して、小泉総理の考えを丁寧に説明していくという姿勢を示している。「反発されるからやめる」のではなく「参拝する。そして、なぜ参拝するのかを説明する」外交である。
安倍総理も「外交問題化している現実」を認めていた。安倍晋三総理も2013年12月に靖国神社を参拝した際、靖国参拝が政治問題・外交問題化している現実があることを認めたうえで、参拝の目的は戦争を美化することではなく、戦没者への敬意と感謝、そして不戦の決意を伝えるためだと説明した。
私は、この「説明する」という姿勢が大切だと思う。外国との関係を大切にすることと、自国の歴史や戦没者を大切にすることは、本来、二者択一ではないはずだ。
私は、もう一つ考える必要があると思う。それは、「参拝しなかった場合、国内で何を失うのか」ということである。外交上の摩擦を恐れるあまり、自分たちが大切だと主張してきたことまで避ける。それが繰り返されれば、保守層の有権者は、
「選挙のときだけ保守なのか」
「総理になった途端に言うことが変わるのか」
「外国から批判されれば、日本の総理は引いてしまうのか」
と感じるだろう。その積み重ねが「保守層の政治離れ、あるいは既存政党離れ」につながる可能性がある。それができなければ、保守層から「守ると言っていたものを、結局守らない政治」と見られても仕方がない。政治家は同時に「信念を曲げ続けることで、国民の信頼を失うコスト」も計算しなければならない。
この8月、恒例の靖国問題はそのことを象徴する問題ではないだろうか。











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