2025.10.24 いつまでも変わらぬ政治を変えていきたい-「近道組」支配の政治構造に風穴を
- 道家やすなり

- 10月24日
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いつまでも変わらぬ政治を変えていきたい-
「近道組」支配の政治構造に風穴を
■ 「近道組」が握る政界の門
政治の世界は、なぜいつまでも同じ顔ぶれなのか。世襲議員や元秘書といった「近道組」が政界を占め、一般からの挑戦者がはじき出される構造が続く。その結果、政策よりも派閥・縁故が優先され、国も地方もゆがみ続けている。このままでは、政治が国民の手を離れていく-。
■ 最寄りの仲間意識で主権者の顔を見ない都合のいい政治ばかり
現在の自民党をはじめとする既存政党では、候補者の多くが、いわゆる “近道組” -世襲、または秘書出身だ。彼らは、親の選挙区や地盤をそのまま引き継ぎ、あるいは派閥の中で育てられ、順当に「公認」される。一方で、地域の声を拾い上げたいという一般出身者や、民間で実績を積んだ若者は、「組織に属さない」という理由で排除される現実がある。政治の世界が “国民の代表” ではなく、 “仲間内の引き継ぎ” で回る。それが、この国の「政治の停滞」の正体だ。
■ 政策より「誰のラインか」
派閥を軸に動く永田町では、「誰の子か」「誰に恩があるか」が出世の基準になる。議員同士のつながりは強くとも国民との距離は年々広がる。結果、官僚も「空気を読む政治」に慣れ、政策の中身より“体裁”が優先される。その空洞化が、地方政治にも波及している。首長選挙でも、元秘書・縁故候補による落選組が独占する構図が新たに作られていく。
■ 指名競争入札から「一般競争入札」のように
水平な政治の仕組みをでは、どうすれば「閉じた政治」を変えられるのか。必要なのは、“出口”ではなく“入口” の改革だ。つまり、政治家をつくる仕組みそのものを、水平にすることだ。
提案の一つは、公認の公開審査制。密室での推薦ではなく、政策プレゼンや地域公聴会を経て、党員や住民投票で候補を決める仕組みだ。「誰の推薦か」ではなく「何をするか」で決める政治。さらに、政治資金のクラウド公開も不可欠だ。寄附者・用途・残高をリアルタイムで開示すれば、「お金の流れ」が透明になる。
■ 教育に求められる免許制度のように
もう一歩踏み込めば、政治家にも資格制度を導入すべきだ。
法律・経済・行政運営を学ぶ「政治士」資格を設け、更新制とすることで、最低限の知識と倫理を維持させる。世襲でも秘書上がりでも、同じ試験を受けてから出馬する。そうして初めて「公職の平等」が成り立つ。
■ 市民が主役の政治へ
政治とは、上から与えられるものではなく、私たち一人ひとりが育てるものだ。オンラインで政策草案を共作し、政治家がそれを採択・提出する「協働政治」の時代が来てもよい。政治家は “決断の責任者” であり、政策の “著作者” ではない。
「近道組」が牛耳る垂直政治から誰もが立てる水平政治へ-
政治は特権ではなく、公共の仕事だ。その基本を取り戻すときが来ている。私たちは、いつまでも変わらぬ政治を、変えていかねばならない。











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