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2026.03.09 「現職知事が敗れるとき」

  • 3月9日
  • 読了時間: 2分

「現職知事が敗れるとき」― 石川県知事選に見る民意の重さ

石川県知事選で、現職の馳浩氏が敗れ前金沢市長の山野之義氏が当選した。地方政治に身を置く者として、この結果は決して軽く見過ごすことのできない出来事である。

なぜなら、日本の地方政治において 現職知事が選挙で敗れることは、あまりないからだ。


一般に、知事は四年間の在任期間を通じて圧倒的な知名度を持つ。県内の首長、団体、経済界との関係も築かれ、行政のトップとして予算配分にも関わる。いわば政治の現実として、現職は選挙のスタートラインで既に大きな優位に立っている。それでもなお、今回の選挙で現職が敗れたという事実は、各界の威勢よりそれを上回る民意の動きがあったことを意味している。選挙戦を通じて耳にした有権者の声は、決して一つではない。だが、いくつかの共通した思いが浮かび上がっていた。


まず、多く語られたのが災害対応への評価。

能登半島地震という未曾有の災害を経験した石川県において、復旧・復興のスピードや被災地への寄り添い方について、「もっと現場に寄り添ってほしかった」「復興が見えない」という声が、静かに確実に広がっていた。政治において災害対応は、単なる行政手続きではない。住民にとっては 命と生活に直結する政治の責任である。そこに対する評価は、時に厳しい形で選挙結果に現れる。


もう一つ聞かれたのは、政治の距離感である。

「国の政治家のように見えた」「もっと県民の知事であってほしい」地方自治体の長は、中央政治と連携する役割も持つ。しかし同時に、住民の最も近い場所で声を聞く存在でもある。あの2週間、東京に居座り、被災という緊急事態への距離感の取り方は、とても地方自治体の最高権者としてありえない姿だ。地方政治は、国政以上に 生活に直結した評価が下される世界である。道路、福祉、教育、防災、産業振興―その一つ一つが住民の日常と結びついている。だからこそ、有権者は厳しい。その厳しさこそが地方自治の健全さ、成長が促される。


政治に携わる者として改めて感じるのは、選挙は人気投票ではなく、四年間の仕事に対する静かな審判だということである。世襲系・タレント系。自責で仕事をこなさない、背景に頼り過ぎの輩は退去願いたいと思う市民は数多い。組織があっても民意が動けば結果は変わる。石川県知事選は、その当たり前の原則を改めて私たちに示したのではないか、と次の県政に期待を寄せる。



 
 
 

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